解説付 臨床工学技士国家試験 第36回 午後:第78問

慢性維持血液透析の治療指標で無次元数はどれか。

1: 除去量

2: クリアスペース

3: Kt/V

4: タンパク異化率

5: 腎相当クリアランス

血液透析の指標には、ダイアライザの性能指標や適性透析などさまざまな指標がある。
(CL:クリアランス)
ダイアライザーなどの浄化器の溶質除去能を表す指標、即ち、浄化器に流入する血液流量(QB)のうちどれだけが完全に浄化されたかに相当する流量。ある血液流量での溶質の除去割合を示し、単位はmL/minで表される。
(KoA:総括物質移動面積係数)
クリアランスの値から計算したもので、ダイアライザーの溶質移動(除去)速度を表す。
(R:除去率)
一回の透析で取り除かれる溶質除去の割合を表す。
(Kt/V:標準化透析量)→目標:1.6、最低1~1.2
一回の透析で身体の体液量に比べ何倍の血液量から尿素が浄化されたかを表す。
(n-PCR:標準化蛋白異化率)→目標値:0.9~1.4 g/kg/day
体重1kgあたり一日に産生される尿素窒素の量で、食事における蛋白の摂取量を表す。
(TAC(urea):時間平均濃度)→目標値:65mg/dL以下
週3回の透析治療を受けている維持透析患者の血中尿素濃度は透析治療と各治療間で大きく変動する。この変動の平均濃度をTACという。透析中・透析間を含めた一週間の(尿素の)平均濃度。

1:透析量を測定するために、透析液廃液中の溶質量を測定し除去量(mg)を求める。

2:透析により毒素なしの体液の量のことである。透析により除去された溶質量M(g)と治療前血中濃度CB(g/L)を用いて、M/CB(L)で求めたもの。

3:正解。一回の透析で身体の体液量に比べ何倍の血液量から尿素が浄化されたかを表しており、無次元係数で単位はない。

4:透析患者の身体のタンパク質がどれだけ分解されているかを示す指標で、タンパク異化率(PCR)の単位は(g/kg/day)である。

5:腎臓によって排泄される部分の除去速度を示す。単位は(mL/min)で表される。

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臨床工学技士 国家試験 過去問
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